クワガタの飼育方法を紹介!

アウトドアが趣味の人の中には、クワガタ採りを経験したこともあるでしょう。希少価値のあるクワガタを発見した際には、気持ちが盛り上がる人も少なくありません。
100均で飼育するための道具も買えるため、土の管理や温度調整をしっかり行えば初心者でも簡単に飼育できます。本記事では、クワガタの正しい飼育方法を深掘りします。
また、何種類かのクワガタをピックアップして特徴を解説しているため、ぜひともクワガタの飼育をする際に役立ててください。
日本でよく採れるクワガタの種類
■種類①コクワガタ
コクワガタは、日本ではよく見られるクワガタです。山の中はもちろん、都市部でも生息しており個体数も多いため、クワガタ採りが初心者でも容易に採れるでしょう。また、色は黒色でほとんど光沢がありません。体は縦に長く、横幅は若干せまいです。
さらに、オスは立派なアゴが特徴で、先端は内に向かって伸びています。体長はオスが約18~55mm、メスが約22~33mmです。
■種類②オオクワガタ
国産クワガタの中では、最大級の体長を誇るオオクワガタです。また、個体数も少なく、なかなか発見することができないクワガタです。希少価値も高くコレクターからも人気があります。
さらに、大きいものは非常に高価なため、「黒いダイヤモンド」と称されています。加えて、寿命が長めのため飼育はしやすいといわれており、初心者でも飼育がしやすいでしょう。
漆黒の体と大アゴが特徴で、アゴの内側のトゲは左右1本づつとシンプルな形状をしています。しかし、アゴの先端は返しのようになっており、立体的で迫力のあるフォルムをしています。体長はオスが約20~77mm、メスが約20~50mmです。
■種類③ノコギリクワガタ
ノコギリクワガタは先述のコクワガタと同様によく見られ、数多く生息しているクワガタです。ノコギリクワガタは小型・中型・大型と3種類に分類されます。
それぞれ大きさが違うだけですが、別の種類のクワガタと見間違えるほどフォルムの違いが確認できるのがポイントです。大型のノコギリクワガタは、その見た目から「水牛」とも呼ばれます。アゴには左右に内側のトゲが複数あり、派手な形状をしています。
名前のとおり、大アゴは目を見張るものがあるでしょう。体長はオスが約35~75mm、メスが約30~35mmです。
■種類④ヒラタクワガタ
ヒラタクワガタは体が平べったいクワガタで、前足が太いものが多いといわれています。左右の大アゴにある大きな内側のトゲが特徴です。また、人気もあるため、飼育をしている人も多いですが性格が荒々しく攻撃的です。
アゴのはさむ力が強く、さらにどっしりとしているため貫禄すら感じるでしょう。南国のクワガタのため、温度も湿度も高い場所を好みます。体長はオスが約10~110mm、メスが約20~55mmです。
■種類⑤ミヤマクワガタ
ミヤマクワガタは、個性的な長いアゴが特徴です。また、頭部が盛り上がっており猛々しいフォルムが迫力満点です。ほかのクワガタに比べて、独特な体の形状をしているのもポイントでしょう。
ほかに類を見ないフォルムのため、オオクワガタに勝るとも劣らずの人気のあるクワガタです。そのため、飼育をしている人も多いです。
主な生息場所は山中で、夏に活発に活動するイメージが強いですが、涼しいところに多く生息しています。体長はオスが約42~80mm、メスが約25~43mmです。
クワガタの飼育方法【幼虫】
■用意する物
- 瓶ケース
- 昆虫マット
- 朽木
- 幼虫専用フード
- 栄養保水液
少なくてもケースと、土の代わりになる昆虫マットがあれば初心者でも飼育は可能です。ケースは、幼虫を飼育する専用の菌糸瓶がおすすめです。幼虫を飼育するのに、必要な栄養素が備わっているからです。
しかし、菌糸瓶が適さない幼虫もいるため注意が必要です。菌糸瓶が適しているのは、主にオオクワガタの幼虫といわれています。オオクワガタの幼虫を育てる際は、ぜひ菌糸瓶を利用してみてください。菌糸瓶は100均でもネットでも購入ができます。
■飼育方法
飼育方法は、まず直射日光が当たらないように気をつけましょう。暗い土の中で育つ生き物だからです。また、なるべく涼しい場所で飼育してください。窓際に置くのも推奨はしません。日に当たると生命力が弱まります。
複数の幼虫を育てるにしても1つのケース内には、1匹以上は入れないでください。お互いが争う恐れがあるためです。1匹につき1つのケースで育てましょう。さらに、朽木は多めに設置すると良いといわれています。
朽木が多いと栄養を豊富に摂取でき、元気に育ちます。加えて、5~28℃で温度は保つと良いでしょう。30℃を超える温度は避けてください。
■管理方法
管理の方法は、朽木をしっかりと水で湿らしましょう。2時間以上水に浸けると良いです。朽木は3本ほど入れてください。幼虫を朽木の上に設置すると、自ら朽木を食べながら奥に身を潜めます。
この時点で、重量を計っておけば後々水分量を計算する際に役立つでしょう。しばらくして、重量が増えているようでしたら、水分量が増えたと判断できます。幼虫を育てる際は、限度はありますが少々乾燥している状態が好ましいです。
そのため、水分はあげすぎないように注意してください。朽木が腐る原因になるからです。腐るとエサにならなくなります。
ケースとフタの間に直径1mm程度の穴を数カ所開けた新聞紙を挟むと適切な湿度を保てます。また、温度管理も怠らないようにしましょう。
クワガタの飼育方法【成虫】
■用意する物
- 透明のケース
- 昆虫マット
- くぬぎマット
- 登り木
- 朽木
- 昆虫ゼリー
- 栄養保水液
こちらも、100均でほとんどそろえることが可能です。ケースは口が広いものが良いでしょう。口が広いと、掃除がしやすいというメリットがあるからです。大型の100均であれば、さまざまなケースの種類を扱っています。
また、昆虫マットは広葉樹のマットがおすすめです。クワガタが好む腐葉土だからです。さらに、昆虫ゼリーも100均のもので十分ですが、専門店のものだと栄養価も高くより良いでしょう。
■飼育方法
ケースは大きめのものがおすすめです。栄養保水液で昆虫マットを湿らせてください。また、水で少々湿らせた落ち葉を10枚以上は入れましょう。湿らせた枯れ葉と土の間に身を潜めて休むことで、寿命が伸びるといわれています。
さらに、エサをしっかりと与え直射日光は避けるように気をつけてください。冬は、エサをそれほど食べなくなります。そのまま越冬することになるため、上質なエサを与えるようにしてください。越冬をするのに非常に体力を減少するためです。
越冬する際は昆虫マットの下にもぐるため、冬は昆虫マットをケースの半分以上敷きつめるようにしましょう。
■管理方法
ケースは月に1回は清掃しましょう。昆虫マットもフンなどで汚れるため交換してください。また、エサは夕方前後に与えます。夜行性のため本格的に活動する前の、夕方前後が適切だからです。
冬は乾燥するため、霧吹きをしましょう。目安は昆虫マットの表面がしっとりする程度で十分です。湿度が高くなりすぎるのは避けたいため、蒸れないようにしてください。さらに、飼う際の温度は春夏は21~25℃、秋冬は18~20℃を保つと良いでしょう。
- 顔周りや体にダニが付着しているが問題はあるのか?
問題はありませんが、取り除く場合は柔らかい歯ブラシで優しく払いましょう。水で洗うのも良いですが、冷たい水で洗うとショックで寿命が縮まることがあります。温めの水で、丁寧に洗い流してください。
クワガタの飼育方法まとめ

クワガタは、非常に人気の昆虫です。種類も多く、個性的なフォルムをしたものや、値段にすると高価なものもいます。夏のシーズンが到来すると、クワガタ採りに勤しむ人も多いでしょう。しかし、生き物を飼うには責任が課せられます。
ケースの掃除や土のチェック、温度調整などを怠らずに飼育方法や管理方法をしっかりと把握して飼うようにしましょう。
旅行とアウトドアが好きです。2匹の猫とゆったり過ごしています。