推定年齢2400歳の「オニナラタケ」とは?世界最大キノコの食べ方は?

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推定年齢が2400歳と長い間生息し続けているオニナラタケについて解説します。世界最大の生物と言われているキノコ、オニナラタケについて詳しく説明。また、世界最大のキノコの味が気になるところ、美味しい出汁が出るオニナラタケのおすすめの食べ方を紹介します。

推定年齢2400歳の「オニナラタケ」とは?世界最大キノコの食べ方は?

目次

  1. 世界最大のキノコ「オニナラタケ」について解説!
  2. オニナラタケとは?
  3. オニナラタケの生態
  4. 世界最大と言われる理由
  5. 名前の理由
  6. 見た目の特徴
  7. 推定年齢2400歳と言われるオニナラタケの正体
  8. オニナラタケの味の特徴
  9. 主な食べ方
  10. 日本に生息するナラタケの種類
  11. ナラタケの種類①ヤワラナラタケ
  12. ナラタケの種類②コバリナラタケ
  13. ナラタケの種類③ホテイナラタケ
  14. オニナラタケ(ナラタケ)のおすすめレシピ
  15. 天然マイタケなど6種キノコの旨煮
  16. きのこ汁(採集したナラタケで)
  17. 土鍋で簡単ボリボリ炊き込みご飯
  18. ナラタケ(ボリボリ)うどん・進化Ver
  19. マイタケ、ナラタケ、エゴマの佃煮
  20. オニナラタケに関するQ&A
  21. オニナラタケは伸ばした菌糸の広さで世界一の大きさ

世界最大のキノコ「オニナラタケ」について解説!

世界最大の生物は?と聞かれると、世界最大は、「シロナガスクジラ」と思う人も少なくないはずです。あるいは、シロナガスクジラ超える、どんでもない大きい生物が存在するのか?と頭がよぎるかもしれません。

推定年齢が2400歳と言われるオニナラタケ、世界最大のキノコの正体を徹底的に解説。世界最大のキノコの気になる味や食べ方も紹介します。ぜひ、参考にしてくださいね。

オニナラタケとは?

オニナラタケの生態

オニナラタケは、ナラタケの仲間の1つです。他には、「ヤワラナラタケ」、「コバリナラタケ」、「ホテイナラタケ」などがあります。ユーラシア、アフリカ、北アメリカ大陸など世界の至る所に生息し、日本では、ナラなどの広葉樹や針葉樹に好んで寄生。

生木の弱った根の部分に発生するので、「ナラタケ病」の病原菌として有名です。菌糸が、弱りかけている木の根に触れると、その部分から入り、栄養分を吸収、枯れ木にしてしまいます。

植林地では、再三林業の被害を引き起こすため、林業者からは、嫌がられている存在です。例えば、青森県で、オニナラタケによりナラタケ病が起こり、1000ヘクタールに及ぶ5割のアカマツに感染、森林破壊が起きました。

世界最大と言われる理由

アメリカのオレゴン州マルー国立森林公園で確認されたオニナラタケは、8.9平方㎞と巨大な範囲に菌糸が生えいることがわかりました。これは、東京ドーム約684個分に相当する大きさです。

1個のキノコが高々とそびえ立っているわけではなく、同じ菌糸が、生えている場所からずっと離れた所まで、土の中で菌糸を張りめぐらしてつながっているのです。まるで草や木の根っこのように自由自在に張りめぐります。

DNAを調べた結果、同一の菌糸を持つキノコであると確認されたことで、オニナラタケが世界最大の生物と言われるようになったのです。

名前の理由

オニナラタケを漢字で表記すると、「鬼楢茸」です。大きくナラの実に似ているのが名前の理由と言われています。

見た目の特徴

オニナラタケのかさは、4~14㎝ぐらいの大きさ、枝は、5~12㎝ほど。1個の大きさを見ると世界最大とはほど遠い事がわかります。幼菌時は、まんじゅうのようにまんまるで、成長してくると、かさは平らに開き、シメジに似た薄い褐色あるいは、褐色です。

ササクレ状の鱗片で覆っていて、かさの裏面は、シイタケに似たヒダがあるのが特徴です。

推定年齢2400歳と言われるオニナラタケの正体

推定年齢2400歳と呼ばれるだけあるオニナラタケは、繁殖力がものすごいです。生きた木や枯れた木の根元部分に寄生し、木の成分を分解し吸収。生木に寄生した場合は、その木は茶色く枯れてしまうほどです。キノコには寿命がありません。

オニナラタケは、今でも菌糸を張りめぐらしているのです。

オニナラタケの味の特徴

オニナラタケは推定年齢が2400歳というだけあり、ずっと以前から日本だけでなく、世界でも食べられてきました。枝の部分は、結構硬いので、食べるには不向きの場合も。オニナラタケは、ごわごわとした食感があります。

主な食べ方

日本でのオニナラタケの食べ方は、味噌汁やお鍋などに入れて楽しみます。水から弱火で煮詰めて出ただし汁は美味しいです。各地方によりナラタケの呼び名も様々です。例えば、北海道では「ボリボリ」と、秋田では「サワモダシ」と呼んでいますよ。

日本に生息するナラタケの種類

ナラタケの種類①ヤワラナラタケ

オニナラタケと同じ仲間のナラタケに属す「ヤワラナラタケ」、世界最大の大きさは15万㎡にもなります。アメリカ、ミシガン州の標高603メールで確認され、重量は100トンにも及び、年齢は1500歳と推定されています。

ヤワラナラタケも同じように繁殖力の強い菌糸であることがわかります。ヤワラナラタケは食べれるキノコで、出汁が美味しいですよ。

ナラタケの種類②コバリナラタケ

コバリナラタケは、まあるい形や平べったいまんじゅうの形をしています。かさの表面は、乾いていて、黒ずんだ黄色です。全体的に黄色がかった茶色やこげ茶色をしています。かさ全体を鱗片で覆っていてるのが特徴。

柄は茶色く、簡単に手で折れます。つばは、白く繊維状で、はがれやすいです。他のナラタケと同じように、腐った木の根や枯れた木や生木などに生息し、食用として美味しいですよ。

ナラタケの種類③ホテイナラタケ

ホテイナラタケのかさの大きさは、約2~10㎝、高さが6㎝前後です。かさの中心に濃い色のささくれがあり、かさの裏面には、きめ細かいヒダがあります。土に近い柄の部分が膨らんでいるのが特徴です。

ホテイナラタケも他のナラタケ同様、枯れ木や生木に生息しています。ホテイナラタケから出る出汁は美味しく、人気がありますよ。

オニナラタケ(ナラタケ)のおすすめレシピ

天然マイタケなど6種キノコの旨煮

天然マイタケなど6種キノコの旨煮

5種類のキノコを入れることで、高級な食材や地鶏などからダシをとる必要がなく、美味しいダシができます。1個のキノコからも十分美味しいダシがでますが、複数のキノコからとれたダシは、うまみ成分がたっぷり。

じっくり弱火で煮込むことで、キノコのダシがよく野菜に染み込んだ旨煮のできあがりです。大量に採ってきたキノコが食べきれない時は、冷凍することも可能です。どうしても冷凍してしまうと、キノコの食感は軽減しますが、キノコの旨みは増しますよ。

クックパッド「天然マイタケなど6種キノコの旨煮」

きのこ汁(採集したナラタケで)

きのこ汁(採集したナラタケで)

キノコの出汁に昆布だしと味噌を加えただけの味付けですが、ナラタケからうまみ成分たっぷり。採集したばかりのキノコの傘には、虫がたくさんついて、処理も厄介ですよね。薄い塩水に浸しておくことで、簡単に小さい虫たちの処理も出てきます。

東北地方や北海道で人気のキノコの味噌汁、ネギや大根などの野菜や豆腐や糸こんにゃくなど具をたくさん入れて食べるとさらに美味しいですよ。

クックパッド「きのこ汁(採集したナラタケで)」

土鍋で簡単ボリボリ炊き込みご飯

土鍋で簡単ボリボリ炊き込みご飯

土鍋で炊いたご飯は、お米1粒1粒がふんわりと炊き上がり美味しいです。シャキシャキとした歯ごたえのたけのこが加わり、さらに食欲が増。味付けは、塩昆布とほんだしのみとシンプルですが、ナラタケの出汁が一層ひき立ち、うまさが倍増です

味が薄いと思ったら、塩をたしてくださいね。

クックパッド「土鍋で簡単ボリボリ炊き込みご飯」

ナラタケ(ボリボリ)うどん・進化Ver

ナラタケ(ボリボリ)うどん・進化ver

キノコの旨みを最大限引き出すポイントは、60°の温度でじっくりと弱火で煮ること。そうすることで、キノコのうまみ成分であるグアニル酸が増加。弱火でじっくり煮込んで出たキノコの出汁が、うどんによく染み込んで美味しですよ。

体の芯まで温めてくれるナラタケのうどんは、寒い冬におすすめです。

クックパッド「ナラタケ(ボリボリ)うどん・進化Ver」

マイタケ、ナラタケ、エゴマの佃煮

マイタケ、ナラタケ、エゴマの佃煮です

2種類のキノコとダシ昆布から出るだし汁は、コクがあり他にダシの素などを足す必要がないほどです。キノコの旨みを出す最大のポイントは、水から弱火でゆっくりと煮込み事。ご飯と相性抜群の佃煮は、何度もお替りしてしまいますよ。

クックパッド「マイタケ、ナラタケ、エゴマの佃煮」

オニナラタケに関するQ&A

オニナラタケを採ってきました。虫の取り方を教えてください。

まず、表面の汚れを落とすために流水で洗います。石づきをハサミで切り、その後、ボウルに水と塩を入れ、濃い目の塩水を作ります。その中にオニナラタケを入れ、10分~30分くらい浸けておくと、虫がヒダの間から出てきます。

最後にもう一度ゴミを取り除くためによく洗い、沸騰した鍋に入れ、1分ほど湯がきをし、ざるで水気を取り終了です。

生で食べれますか?

消化不良や体調不良を併発する原因になることがあります。食べ過ぎてしまうと同じように消化不良になる可能があります。ほどほどの量を食べるようにしてくださいね。

食用ですが、毒性分が少量ながら存在するので、よく加熱し、古そうなものは、食べるのを避けましょう。

オニナラタケは伸ばした菌糸の広さで世界一の大きさ

世界最大のオニナラタケは、巨大サイズのキノコではなく、一般的なキノコと同じ大きさです。菌糸の繁殖力はものすごく、地面の中まで菌糸を伸ばし、とてつもない広さに寄生。

広大な面積を占めるオニナラタケは、世界最大の生物と言う名がふさわしいのではないでしょうか?

推定年齢が2400歳と言われているオニナラタケは、味噌汁や煮物などの食べ方が人気です。実はオニナラタケは、身近な場所で生えている、出汁の美味しいキノコでもあります。

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