登山で使うスリングの使い方や選び方を紹介!
スリングは、登山やクライミングで使う輪になったロープのことです。スリングといっても、さまざまな種類があり、素材や長さなどが異なります。登山やクライミング初心者の場合は、どのスリングを選ぶべきかポイントに悩むでしょう。
スリング選びは、登山で自分の身を守る大事な道具です。安全な登山のために、正しいスリング選びやおすすめの使い方についてみていきましょう。
登山用スリングの選び方のポイント
■ポイント①ロープの素材
スリングの主なロープ素材は、ナイロン・ダイニーマ・ケブラーの3種類があります。それぞれに特徴があり、ナイロンは強度が強く、ダイニーマは岩角断裂耐性が高く軽量でコンパクトなことが特徴です。
ケブラーは、他の素材よりも岩角断裂耐性や耐熱性が高いのですが、強度の低下が早いということが弱点だと言われています。それぞれに強みと弱みがあるので、適所に使い方に合わせて使用することがおすすめです。
■ポイント②ロープ長さ・幅
ロープの長さは、個人の体型によっても異なります。30cmの短いタイプから、240cmといった長いものまであります。登山初心者は、120cmもしくは150cmの長さのスリングがおすすめです。これらを、2本準備しておけばだいたい問題ありません。
どちらの長さがよいのか悩む場合は、小柄な人は120cm、大柄な人は150cmを選ぶとよいでしょう。
■ポイント③強度・安全基準
スリングを選ぶとき、安全基準についてもチェックしましょう。登山用スリングは、安全基準が設けられています。安全基準をクリアしているものは、UIAA基準にマッチしていてCEというマークが付いていることが特徴です。
安全基準に達しているスリングは、強度が22KNとなります。スリングをお店などで選ぶときは、安全基準についてもチェックしましょう。
登山用スリングの結び方
■スリングの連結方法
スリングの使い方の中で、重要な結び方について解説します。木に固定してスリングのロープを連結する場合、木が大きいときは2本スリングのロープを連結して使用することになります。
まずは、2本のスリングを輪にして、かました状態で引っ張り出しましょう。この時点で、2本のスリングが連結され、長さのあるスリングができます。そして、両方のスリングを引っ張ると、連結できるので完成です。スリングの連結ができたら、これを使ってハーネスを作ることができます。
■簡易ハーネス
連結したスリングを使って、簡易ハーネスを作っていきます。簡易ハーネスとは、スリングやカラナビなどを組み合わせて作るハーネスです。比較的コンパクトに安全なハーネスを作ることが可能です。材料も安価で済むこともメリットとなります。
簡易ハーネスの結び方は、スリングを背中に持っていき、片方を腕に回しもう片方は、脇から前方向に端を両手で持って結びます。そして、片方の輪にもう一方の端を通してください。通した端を絞って内側にします。
下から出た端を斜め上に入れて絞り、端末の輪にカラナビを掛ければ完了です。簡易ハーネスは自分自身だけでなく、人の救助にも役立つので人にも取り付けられるようにしておきましょう。
登山に行く前にスリングの使い方を覚えよう!
登山でのスリングの使い方や選び方などについて紹介しました。スリングは、登山で命を守るための大事なアイテムです。選び方や使い方を覚えておくことは、安全な登山につながります。スリングのロープの種類や素材などから自分に合うものを選ぶことが重要です。
登山を安全に楽しむためにスリングの使い方や結び方など、しっかりと理解して事前に覚えておきましょう。
旅行とアウトドアが好きです。2匹の猫とゆったり過ごしています。