雨風に強いテントを選んでおけば急な悪天候キャンプでも安心
悪天候のキャンプで大事なことは、雨風に耐えられるテント選びです。晴天だったとしても天気が急に変わることはよくあります。少しの雨程度であればいいですが、強い雨風となった場合を考えてテントの耐久性がどの程度あるのかチェックしておくべきです。
特に強風となった場合、耐久性がないテントだと安全面での不安があります。設営や撤収が困難なだけでなく、避難場所としての機能が弱ければ危険を伴う可能性もあるわけです。山の天気は変わりやすく、季節によっては突風や大雨に見舞われることもあります。
この記事では、雨や強風に耐えるテントの選び方やテント設営の注意点、シチュエーション別のおすすめテントを紹介しています。雨風に備えたテント選びの参考にしてください。
雨や強風時のキャンプでも安心できるテント選びの5つの基準
雨や強風時のキャンプでも安心できるテント選びは、耐水性や撥水性、強度などをチェックする必要があります。雨風に強いテントを選ぶためのチェックポイントを具体的に解説。いざというときのため、万全なテント選びの参考にしてください。
■耐水圧は1500mmHg以上が安心
雨風に強いテントを選ぶ場合は、まず耐水圧のチェックをしましょう。耐水圧が高いテントがおすすめですが、高ければいいというものではありません。強めの雨を想定したとき必要な耐水圧は、1500mmを目安に考えておくとよいでしょう。
耐水圧が高すぎるデメリットは、通気性が悪くなることや結露しやすくなることがあります。耐水圧1500mmあれば大抵の雨に耐えられるため、1500mm以上の耐水圧を無理に選ぶ必要はあまりないでしょう。耐水圧の高さは値段も比例しているので、安すぎるテントの場合は特にチェックしてください。
■撥水性が高いものを選ぶ
雨に強いテントを選ぶときは撥水性が高いものを選ぶことが大事です。撥水性とは、水をはじく加工が施されている状態を言います。ほとんどのテントは撥水加工を施されていますが、表示がされている場合とない場合があります。
テントにPUコーティングと記載されていれば、撥水加工を施していると考えて問題ありません。混乱しやすい防水性との違いは、撥水性は水をはじく、防水性は水を通さないようにする加工ということです。
どちらも雨のとき必要な機能ですが、防水性が高すぎると通気性が悪くなる、撥水加工だけでは完全に雨を防ぐことは難しいという点を覚えておきましょう。
■ベンチレーター付きなら湿気も緩和できる
テントのベンチレーターを開けておくことで、湿気を抑えることができます。雨風が強いからと言ってベンチレーターまで閉めてしまうと、濡れたテント内で空気がこもり酸欠にもなりかねません。新鮮な空気を入れるために、ベンチレーターがあるかチェックしましょう。
雨によって湿気が発生し、テント内がもわっとした空気がこもると快適さからほど遠いことになります。ベンチレーターから新鮮な空気を取り入れて、空気を循環することが大事です。
■風の抵抗を受けにくい構造を選ぶ
風に強いテント選びのポイントは、ドーム型や2ルームテントのような高さが低いものが好ましいと言えます。ドーム型は丸みがある形となっているため、風をダイレクトに受けない傾向があり受け流せることが特徴です。
さらに、インナーテントやスカートが地面にしっかり張り付くようなタイプなら安定感があるので風に強くなります。風対策を考える場合は、高さの低い安定感かドーム型を基準に選ぶとよいでしょう。
■ワンポールテントは風に強い
ドーム型以外で風に強いと言われているのは、ワンポールテントです。あまりの強風だとポールが折れてしまうことがありますが、テント自体は円錐状の形状によって風を受け流すことができます。さらに、底辺がしっかりついていたりスカートがついていたりすると万全な風対策となります。
ただしテントの中ではワンポールテントが風に強いタイプとなっていますが、すべてに当てはまるわけではありません。口コミなども参考に選ぶとよいでしょう。
【ソロ〜少人数キャンプ】雨に強いおすすめテント5選
ソロや少人数のキャンプに使用する雨に強いテントを紹介します。ソロキャンプで突然の雨や強風となれば、1人での撤収などが困難になりますよね。そのため、テント選びは大事です。普段、ソロや少人数のキャンプが多い方はチェックしてみましょう。
■雨風に強いテント①:ミニッツドーム Pro.air 1
サイズ | 20×20×59(h)cm |
重量 | 2.95kg |
耐水圧 | 1500㎜ |
雨の日でも問題なし
評価:雨キャンプで3回使用。耐圧性があるので、1度も雨漏りしませんでした。撥水性もあるので水をしっかり弾きます。おかげで、撤収時はタオルで軽く拭くだけで撤収できました。
■雨風に強いテント②:SOLO HOMESTEAD
サイズ | 約4m(L)×2.4m(W)×1.6m(H) |
重量 | 約4.3kg |
耐水圧 | 1500mm |
ソロ使用におすすめ
評価:生地がしっかりしているので安心感があります。その分重量はやや重めですが、ソロ使用には広々使えるので気に入っています。雨の使用はまだないのでわかりませんが、信頼あるブランドなので期待しています。
■雨風に強いテント③:リバイバルSOLO DOME-BA
サイズ | (約)幅230×奥行160×高さ90cm |
重量 | (約)3.5kg |
耐水圧 | [フライシート]2000mm、[フロアシート]3000mm |
組み立てが簡単
評価:組み立てがとても簡単でした。ソロキャンプデビューのために買ったので、キャンプが楽しみです。雨の日使用はまだですが、かなりしっかりしている印象です。
■雨風に強いテント④:モノポールテント タッソ
サイズ | 370x370x480cm |
重量 | 4.1kg |
耐水圧 | 1,800mm |
風に強かった
評価:風に強いと聞いてはいましたが、実際に強風の中で使用して実感しました。スカート付きなので安心できます。設営も簡単で軽量なのでかなり気に入っています。
■雨風に強いテント⑤:エクスギア ソロテント
サイズ | (約):フライ:210×190×H130cm、インナー:210×70×H108cm |
重量 | 約2.2kg |
耐水圧 | フライ:2000mm、フロア:3000mm |
前室が広い
評価:たくさんの雨は経験していませんが、小雨のときは問題ありませんでした。メッシュインナーの底面が水を通さない作りになっているので浸水はないのだろうと思います。軽量で設営も簡単。前室もあるので小雨でも安心です。
【ソロ〜少人数用】用雨風に強いテントの比較表
ブランド | スノーピーク |
---|---|
OneTigris | ロゴス |
OGAWA | キャプテンスタッグ |
商品名 | ミニッツドーム Pro.air 1 |
SOLO HOMESTEAD | リバイバルSOLO DOME-BA |
モノポールテント タッソ | エクスギア ソロテント |
商品画像 | 特徴 |
・PUコーティングで撥水性あり ・耐水圧1500㎜ | ・高密度な生地 ・シームテープで雨の侵入を防ぐ |
・耐風性あり ・独自開発のベンチレーション | ・自由度あるレイアウト ・風に強いワンポールテント |
・広々とした前室 ・ベンチレーションで空気の循環良好 | 商品リンク |
どれも雨風に強いテントですが、初心者にもおすすめできるのは設営が簡単で耐水圧が高く耐風性もある、ロゴスの「リバイバルSOLO DOME-BA」です。迷ったら候補に考えてみてください。
【ファミリーキャンプ】雨に強いおすすめテント3選
大人数やファミリーキャンプにおすすめできる雨に強いテントを紹介します。大人数サイズの場合、大きさもあるため雨風に強いテントを選ぶことは重要です。ファミリーキャンプにぴったりの雨風に強いテントを厳選してピックアップしたので参考にしてください。
■ファミリー用雨風に強いテント①:アテナタフスクリーン2ルームハウス
サイズ | 約540×340×215(h)cm |
重量 | 約16.5kg |
耐水圧 | 約2,000mm (フロア:約2,000mm) |
雨や強風でも問題なし
評価:構造がしっかりしているため安心して過ごせます。雨風が強い時に使用しましたが、びくともしませんでした。夜は安心して快適に眠ることができました。
■ファミリー用雨風に強いテント②:ワンポールテントL
サイズ | 約W460×D460×H300cm |
重量 | 約11.9kg |
耐水圧 | フライシート:2000mm、フロア:5000mm |
広くて快適
評価:とにかく広くて快適です。設営も動画を見ながらやればあっという間にできます。スカートがないので、冬場以外なら問題ないと思います。まだ雨にはあっていませんが、スペックを見る限りでは問題ないのかと思います。
■ファミリー用雨風に強いテント③:スクートDX6
収納サイズ | 73×25×25cm |
重量 | 約9.0kg |
耐水圧 | フライ:1800mm、グランドシート:10000mm以上 |
耐久性に信頼あり
評価:耐久性の高さが素晴らしい。グランドシートの耐水圧の高さは脱帽レベルです。浸水の不安がなく過ごせるので本当に安心できます。絶対的な信頼感があるテントです。
【ファミリー用】雨や風に強いおすすめテントの比較表
ブランド | コールマン |
---|---|
DOD | Ogawa |
商品名 | アテナタフスクリーン2ルームハウス |
ワンポールテントL | スクートDX6 |
商品画像 | 特徴 |
・居住性が高い ・風に強い | ・4か所のベンチレーション ・8人使用可能なビッグサイズ |
・耐久性が高い ・耐水圧が高いグランドシート | 商品リンク |
どれにしようか迷ってしまう初心者の人は、オガワの「スクートDX6」がおすすめです。耐久性に定評があり設営も簡単なので、初心者の人にとって重宝するでしょう。
雨天時にテントを張るときに注意すべき5つのポイント
雨や風が強いキャンプでは、テント選びだけでなく設営に関する注意点もあります。安全で快適なキャンプを楽しむためには、設営の注意ポイントを熟知しておくべきです。雨天時のテント設営に関する注意点をみていきましょう。
■窪みや低地は避ける
雨が降った場合を想定した場所選びは重要です。テントを張る場所が低地だったり窪みがあったりすると水が溜まりやすくなります。窪みがあると水の通り道となるため、自然と水が溜まってしまうことになるからです。
一見平地に見えても水溜まりの跡があるようなら注意してください。テントを張る場所選びは景色や環境を優先しがちですが、しっかりと地面のチェックを怠らないようにしましょう。うっかり見過ごして大雨になってしまったら大変だからです。
■砂利地など水はけの良い場所を選ぶ
キャンプサイト選びは、水はけがいいかどうかもチェックしましょう。一般的に土サイトは水はけのよくない場所が多いと言われています。そのため、雨の心配があるときは水はけがよくないと言われている土サイトを避けて砂利サイト、もしくは芝生サイトを選ぶことをおすすめします。
林間サイトも雨を木々が受けてくれるため、場所によってはおすすめです。雨が多いシーズンや雨の予感がする場合は、キャンプ場のサイト状況を必ずチェックしておくことが’大事です。土しかないサイトの場合、移動することもできなくなってしまいます。
■タープを先に張っておく
雨キャンプで重宝するのがタープです。タープを設置しておけば雨に濡れず作業などができます。そのため、タープはテント設営時に取り付けておくことがおすすめです。雨が降ってきてから取付けようとすると、タープ設置時に濡れてしまいます。
テントにタープをつなげておけば荷物の移動や撤収のときも雨に濡れずに済みます。天気のいい日でも日よけになるなど、なにかと便利なタープは最初から取り付けておきましょう。
■グランドシートや防水タイプのインナーマットを敷く
キャンプでの雨対策には、グランドシートが必須と言っても過言ではありません。テントの底面と地面の間にグランドシートを張るだけで水の侵入を防ぐことができるからです。テントの底面が地面に直接触れていると水が染みてしまうことがあります。
水がしみ込んできたら快適なキャンプは楽しめませんよね。雨が降りそうなときは必ずグランドシートを張るようにしましょう。グランドシート選びのコツは、大きすぎないサイズを選ぶことです。なぜなら、シートとテントとの間に水が溜まってしまう可能性があるため。
グランドシートのサイズが大きい場合は、内側に織り込むなど対策を取るようにしてください。
■ペグが抜けないように注意する
雨が降ると地面がぬかるみペグが抜けやすくなります。ペグが抜けてしまってテントやタープが傾いてしまったなんて経験ありませんか。そんな惨事を防ぐためにはペグ対策が必要です。ペグ対策として、30㎝ほどの長いペグを使用する、または大きめの石をペグの上から置くという方法があります。
激しい雨の中、ペグを打ち直してというようなことはできるだけ避けたいものです。雨が予測されるような場合は長いペグもしくは石を用意しておくことを覚えておきましょう。
まとめ:悪天候に備えて雨風に強いテントを購入しておくのがおすすめ!
雨や強風時におすすめのテントを紹介しました。せっかくのキャンプでも悪天候に見舞われてしまうことはよくあるものです。シーズンによっては雨を覚悟しておかなければいけないこともあります。はじめから雨が降ってもいいような準備をしておけば、現地で慌てずに済みますよね。
備えあれば憂いなしという言葉があるように、悪天候に備えたキャンプギアを準備することで、雨が降っても快適なキャンプを楽しめるはずです。これからテント選びをする方は、雨風に強いテントを参考に自分に合ったテント選びをしましょう。
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