焚き火に対応したタープの特徴
焚き火に対応したタープは、耐久性や難燃性に優れていることが最大の特徴だと言えるでしょう。
焚き火によって飛び散る火の粉でタープに穴があいてしまうリスクがあるため、耐火性の高さが重要になってきます。
通常のタープ下で焚き火は厳禁!
焚き火に対応していないタープを使用して焚き火を行うと、タープに穴があいてしまったり生地が溶けてしまったりする破損だけでなく、火の粉がタープに引火し火災の原因となってしまう危険性もあります。
また焚き火などを行うと発生する煙に対しても焚き火用のタープは煙を逃す設計がされていますが、非対応のタープは煙に対する対策がされていないため、タープ内に煙が溜まり使用が困難になってしまうでしょう。
このようなことから焚き火やバーベキューなど火気を起こす場合には、焚き火に対応したタープを使用することが必要不可欠だと言えますね。
焚き火が出来るタープの選び方
焚き火近くでタープを使うなら、火災と一酸化炭素中毒の危険があるため、空間がクローズになりがちなスクリーンタイプは止めておいた方が良いと言われています。
近くで焚き火をすることを想定したタープの選び方のポイントを見ていきましょう。
■素材や難燃性で選ぶ
キャンプ用のタープはその多くが軽量の化学繊維で作られています。しかし、化学繊維の場合は一般的に火に弱く、焚き火の近くでの使用には向きません。直接火に当たらなくとも、飛んだ火の粉で生地に穴が空いたり、火が燃え広がる危険性もあります。
そのため、まずは難燃性の高い素材でできているかどうかに注目して選びましょう。また、同じ難燃性が高い素材でもそれぞれ特徴が異なります。素材ごとの特徴を以下にまとめましたので確認してください。
コットン
天然素材ならではのざっくりした風合いのコットンは、火に強い素材です。化繊素材に比べると火の粉がついても穴が空きにくく、燃え広がりにくいのが特徴です。
経年使用と共に色合いの変化などが楽しめるコットン素材ですが、重くてかさばりやすいのが弱点です。雨などで吸水するとずっしりと重量が増すので注意しましょう。
ポリコットン(TC)
ポリコットン(TC)はコットン混紡素材です。軽量なポリエステル糸に、火に強いコットン糸を混紡したハイブリッド素材で、その両方の長所を受け継いでいます。
熱に強く、コットンよりも雨に強いのが特徴です。また、比較的価格が安いアイテムが多いため、キャンプ用品はできるだけ安いもので揃えたい人や、コスパに優れたタープを探している人には特におすすめの素材です。
難燃性ポリタフタ
難燃性ポリタフタは、縦横に極細の糸を平織りして作る高密度の生地です。表面が滑らかで薄手、軽量である点が特徴的です。
■形やデザインで選ぶ
タープの形にはスクリーン、ヘキサ、レクタなど幾つかの種類があります。その中で焚き火タープに使えるのはヘキサ、レクタといったオープンタイプの形状のものです。
一般に火災や一酸化炭素中毒の危険があるため、クローズになりがちなスクリーンタープは火気厳禁とされています。焚き火をする際にはスクリーンのない形のタープを選びましょう。
レクタタープ
レクタタープはスクリーンのような壁がないオープンタイプのタープです。長方形のシンプルな形が特徴で、ヘキサタープに比べ大人数でも使いやすいです。
最大の特徴は、ポールの使い方を工夫することによって様々な張り方のアレンジができる点です。コスパに優れた形とも言えます。工夫すれば簡易的に屋根を作ることも可能です。シンプルな形だからこそ、撤収時の片付けが楽に行える点も魅力の一つです。
ヘキサタープ
ヘキサタープもまたスクリーンでないオープンタイプのタープで、焚き火をする時のタープにおすすめです。六角形で開放感があり、見た目の美しさも魅力です。
設営撤収は慣れればスクリーンより短時間で、簡単に行えます。レクタに比べると熱がややこもりやすいとも言われています。人数は1~4人程度の少人数での使用に向いています。
■大きさや重さで選ぶ
焚き火タープを選ぶときには難燃性の素材かどうか、適した形であるかどうかということと共に、大きさと軽量さについても注目しましょう。大きさは使用する人数に合わせて選びます。
グループキャンプには大きいものを、ソロキャンプには小さいものを選びます。軽量のタープを選ぶと設営撤収時の負担が軽くなります。一般にコットン素材のタープは重くかさばるため、軽量さを重視するならば、TCまたは難燃性ポリタフタのものを選ぶといいでしょう。
■設営のしやすさで選ぶ
タープ選びの上で見落としてしまいがちなのが設営のしやすさです。
テントやタープの設営にはある程度のコツが必要で、最初は時間がかかってしまっていても慣れてくると上手くできるようになる場合もありますが、設営・撤収が難しいとストレスに感じてしまい長く使用し続けることができなくなってしまいます。
アウトドア用品店など専門店では実際に商品に触れてみることもできるので、特に初心者の方は手に取ってタープを選ぶことがおすすめです。
ソロキャンパーにもおすすめ!コンパクトサイズの焚き火タープ
各メーカーから出ているヘキサ、レクタタイプの焚き火タープをソロキャンパーにもちょうどいいコンパクトサイズを厳選してまとめました。
持ち運びのしさすさや、設営のしやすさなども要チェック。ぜひ焚き火タープ探しの参考にしてください!
■①:テンマクデザイン ムササビウイング13ft.TC“焚き火”version
サイズ | 約390×380/240(幅)cm |
総重量 | 2,15kg |
素材 | コットン混紡生地(TC) 撥水加工済み(ポリエステル65%コットン35%) |
デザイン性が高い
評価:シルエットが美しいので、きれいに張りたくなります。配置が難しいと思いきや、案外左右からの視線を遮ってくれ機能面でも満足です。やや重いので軽量さを求める人には向いていないかもしれません。
■②:GOGlamping TSUBASA ヘキサ TC タープ
サイズ | 420㎝×410㎝ |
総重量 | 3.4㎏ |
素材 | ポリコットン(ポリエステルテトロン65%・コットン35%) |
縫製の良さがコスパ良し
評価:デュオキャンプでTSUBASAタープを使用しました。 使用した日は天気があまりよくなくて風が吹き抜けていましたが、片側を落として展開させたところ、巻き込みもなく安全に焚き火を楽しめました。かなりしっかりと縫製されているので、これからも安心して使用することが出来るのではないかと思っています。
■③:TENT FACTORYヘキサゴンタープTC470
サイズ | 470㎝×420㎝ |
総重量 | 3.7㎏ |
素材 | Hi-TC(コットン65%・ポリエステル35%) |
こんなに違うとは!
評価:ポリコットンのタープがこんなにいいとは思わなかった。タープ越しの熱を和らげてくれるので良い。 確かに多少は重いが、かえって畳みやすくていい。涼しくて買って良かった。
■④:Soomloomウィングタープ
サイズ | 400㎝×510㎝ |
総重量 | 2.16㎏ |
素材 | ポリコットン(コットン35%・ポリエステル65%) |
ソロキャンプにちょうどいい大きさ
評価:ソロキャンプ用に購入しました。 まだ5回程しか使用していないので、耐久性に関してはまだ答えられるほどではありませんが、女性が一人でも問題なく張る事ができるサイズ、かつコスパのよい製品だと思います。
■⑤:タトンカタープ2TC
サイズ | 285㎝×300㎝ |
総重量 | 1.3㎏ |
素材 | ポリコットン(ポリエステル65%・コットン35%) |
安くてコンパクトなコットンタープ
評価:5年ほど愛用していますが、今のところ目立った劣化もなく気持ちよく使用できています。お手頃な焚き火タープを探している人におすすめです!
■⑥:BUNDOKミニヘキサゴンタープBDK-25
サイズ | 320㎝×420㎝ |
総重量 | 2.32㎏ |
素材 | ポリエステル |
タープデビューにうってつけ
評価:3~4人用なので、ソロで使うには広さは十分でした。 組み立てもしやすく満足ですが、付属のペグは別で用意した方がいいかも。
■⑦:ハイランダー トラピゾイドタープ
サイズ | 360㎝×340㎝ |
総重量 | 2.2㎏ |
素材 | ポリコットン(ポリエステル65%・コットン35%) |
お手頃価格でも強度はしっかり!
評価:ポリコットン素材のものはなかなか高値になる傾向があるので、この価格はとても貴重です。 安価ではありますが縫製はとても丁寧でチープさを感じさせないところも気に入っています。
■⑧:ニーモ・イクイップメントNM-SCL-MB
サイズ | 320㎝×260㎝ |
総重量 | 460g |
素材 | 15D Sil/PeUポリエステルRS |
ソロにちょうどいいコンパクトサイズ
評価:かさばらないちょうどいいサイズなので、とても重宝しています。 万が一の防災対策のグッズとしても役に立つと思います。
コンパクトサイズの焚き火用タープ比較表
商品名 | テンマクデザイン ムササビウイング13ft.TC“焚き火”version |
---|---|
GOGlamping TSUBASA ヘキサ TC タープ | TENT FACTORYヘキサゴンタープTC470 |
Soomloomウィングタープ | タトンカタープ2TC |
BUNDOKミニヘキサゴンタープBDK-25 | ハイランダー トラピゾイドタープ |
ニーモ・イクイップメントNM-SCL-MB | 画像 |
サイズ | 約390×380/240(幅)cm |
420㎝×410㎝ | 470㎝×420㎝ |
400㎝×510㎝ | 285㎝×300㎝ |
320㎝×420㎝ | 360㎝×340㎝ |
320㎝×260㎝ | 素材 |
コットン混紡生地(TC) 撥水加工済み(ポリエステル65%コットン35%) | ポリコットン(ポリエステルテトロン65%・コットン35%) |
Hi-TC(コットン65%・ポリエステル35%) | ポリコットン(コットン35%・ポリエステル65%) |
ポリコットン(ポリエステル65%・コットン35%) | ポリエステル |
ポリコットン(ポリエステル65%・コットン35%) | 15D Sil/PeUポリエステルRS |
商品リンク | 楽天市場(¥18480) |
ファミリーや団体にもおすすめ!ラージサイズの焚き火タープ
ファミリーやグループでのキャンプにも役立つラージサイズのタープを紹介!各メーカーから出ているヘキサ、レクタタイプの焚き火タープの中からコスパに優れたアイテムや、持ち運びに便利な軽量タイプなどをチェックしています。
■①:ビジョンピークス ファイアプレイスTCレクタタープ
サイズ | 最大幅約430cm×最大長約460cm |
総重量 | 約5,4kg |
素材 | TC(ポリエステル65%、コットン35%) |
広々と使える
評価:冬キャン用に選びました。有名メーカーと比べると価格が安いわりに、丈夫に作られていてコスパ最強だと思います。家族3人分のイスやテーブルを並べても余裕がある広さです。
■②:FIELDOOR ヘキサタープTCポリコットン
サイズ | 約440㎝×470㎝ |
総重量 | 4.4㎏ |
素材 | ポリコットン(ポリエステル65%、コットン35%) |
予算内で良い買い物ができた!
評価:この大きさで2万円以下は安いと思います。安いタープを探している人におすすめしたいです。支柱を最大にすればタープ下で焚き火をしても安心してできる高さになりました。
■③:タトンカタープ
サイズ | 425㎝×445㎝ |
総重量 | 2.8kg |
素材 | ポリコットン(ポリエステル65% / コットン35%) |
軽いのが魅力
評価:火の粉耐性がありながら超軽量!荷物が多くなりがちなファミリーキャンプなので、軽量さがありがたいです。張り方を工夫すれば雨除けもしやすい形です。
■④:snow peak TAKIBIタープオクタ
サイズ | 880㎝×750㎝×280㎝ |
総重量 | 8.9㎏ |
素材 | ポリエステル・コットン混紡 |
値は張るが一生モノ
評価:デザイン性、機能性共に優秀なスノーピークが好きなので値段は張りますが、一生大事にしたいアイテムです。撥水加工の他に、UV加工もしてあり夏場も重宝します。
■⑤:DODヘーキサタープ
サイズ | 420㎝×420㎝ |
総重量 | 3.0㎏ |
素材 | ポリコットン(ポリエステル65%、綿35%) |
焚き火下でも!
評価:1年使用し、焚き火もよく行いましたがいまだにタープに穴はあいていません。 うさぎのロゴもかわいくてお気に入りです。
■⑥:コールマン ヘキサライトⅡ
サイズ | 420㎝×420㎝ |
総重量 | 4.7㎏ |
素材 | 75Dポリエステルタフタ |
4人でちょうどいいくらい
評価:ヘキサタイプのタープは初めてでしたが案外簡単に設営できました! 少し重さはあるように感じますが、その分横風にも強く安定性が高いです。
■⑦:ロゴス グランベーシック ソーラーヘキサタープ XL-BB
サイズ | 570㎝×560㎝ |
総重量 | 3.3㎏ |
素材 | 難燃性ポリオックス |
他のタープ使えない!
評価:設営のしやすさやデザインなど、どれをとっても最高です。 快適でもう手放せません。
■⑧:ソトラボ cotton KOKAGE wing
サイズ | 500㎝×530㎝ |
総重量 | 4.0㎏ |
素材 | コットン100%透湿防水 |
真夏も快適
評価:焚き火ができるだけでなく真夏でも涼しく快適に過ごせます。 値は張りますが良い買い物だったと思います。
ラージサイズの焚き火用タープ比較表
商品名 | ビジョンピークス ファイアプレイスTCレクタタープ |
---|---|
FIELDOOR ヘキサタープTCポリコットン | タトンカ タープ 1TC |
snow peak TAKIBIタープオクタ | DODヘーキサタープ |
コールマン ヘキサライトⅡ | ロゴス グランベーシック ソーラーヘキサタープ XL-BB |
ソトラボ cotton KOKAGE wing | 画像 |
サイズ | 最大幅約430cm×最大長約460cm |
約440㎝×470㎝ | 425㎝×445㎝ |
880㎝×750㎝×280㎝ | 420㎝×420㎝ |
420㎝×420㎝ | 570㎝×560㎝ |
500㎝×530㎝ | 素材 |
TC(ポリエステル65%、コットン35%) | ポリコットン(ポリエステル65%、コットン35%) |
ポリコットン(ポリエステル65% / コットン35%) | ポリエステル・コットン混紡 |
ポリコットン(ポリエステル65%、綿35%) | 75Dポリエステルタフタ |
難燃性ポリオックス | コットン100%透湿防水 |
タープ下で焚き火をする時の注意点
焚き火に対応したタープを使用していても適切に使用していないと思わぬトラブルにつながるケースもあります。気持ちよく安全にタープの下で焚き火が楽しめるように、注意点をおさえておきましょう。
■タープとの距離に余裕を持たせるよう張り方に気をつける
焚き火タープは燃えにくい素材でできていますが、防火素材ではありません。設営の際には炎が直接当たらないように、配置や高さには十分気をつける必要があります。
焚き火用タープを使用していてもより安全に気をつけたい場合には難燃シートを併用することがおすすめです。
別売りの難燃シートはいいものだと1,000円台から揃えることができますよ。
■焚き火台の必要性などキャンプ場のルールを確認しよう
「キャンプと言えば焚き火」という方もいらっしゃる程に人気を集めている焚き火ですが、中には焚き火を行うことを禁止しているキャンプ場もあります。
また焚き火を許可していても、直火ではなく焚き火台の使用を条件にしているキャンプ場が多く、焚き火を行う時には施設・キャンプ場ごとのルールをよく確認してから行うようにしましょう。
去年までは許可されていたけれど、今年から禁止されたケースもあるので行きなれた場所であっても後のトラブルを未然に防ぐために規約をその都度調べておくと安心ですね。
適切な使用方法でタープの下で焚き火を楽しもう
雨の日のキャンプでも快適に焚き火を楽しめるのが焚き火タープです。火災や一酸化炭素中毒の危険を避けるため、難燃性素材の生地を選び、形はスクリーンではなくヘキサ、レクタなどオープンタイプを選びましょう。
記事ではコスパに優れたおすすめのヘキサ、レクタタープをまとめました。また、設営と撤収が楽になる軽量タイプの焚き火タープも紹介しています。できるだけキャンプ用品は安いもので揃えたいという人も、安全のために素材や配置には十分気をつけて焚き火を楽しみましょう。