冬ならではの澄んだ空気、静寂に包まれたキャンプ場、満天の星空——。
冬キャンプは他の季節では味わえない魅力にあふれています。しかしその一方で、最も注意すべきリスクが低体温症です。
「しっかり着込んでいれば大丈夫」
「焚き火があるから平気」
そう思っていた人が、実際に低体温症に陥るケースは少なくありません。冬キャンプにおける低体温症は、誰にでも起こりうる非常に身近で危険なトラブルなのです。
この記事では、
- 冬キャンプで低体温症が起きる理由
- 低体温症の初期症状と危険なサイン
- 冬キャンプで実践すべき具体的な対策
- 装備・服装・寝具の選び方
- 初心者が特に注意すべきポイント
を網羅的に解説します。
安全に冬キャンプを楽しむため、ぜひ最後までご覧ください。
冬キャンプで低体温症が起こりやすい理由

低体温症とは?
低体温症とは、深部体温(体の内側の温度)が35℃以下に低下した状態を指します。
冬山だけでなく、実は平地のキャンプ場でも十分に起こり得ます。
特に冬キャンプでは、
- 気温の低下
- 風による体感温度の低下
- 濡れによる急激な放熱
が重なりやすく、低体温症のリスクが高まります。
冬キャンプ特有の環境要因
冬キャンプで低体温症が発生しやすい理由には、以下の条件が挙げられます。
- 夜間〜早朝の急激な冷え込み
- 日照時間が短く体が温まりにくい
- 地面からの冷気(底冷え)
- 雪・霜・結露による衣類の濡れ
特に**「濡れ+風+低温」**の組み合わせは、低体温症の三大要因とされています。
冬キャンプ中に起こる低体温症の症状
初期症状(見逃されやすい)
低体温症は、初期段階では気づきにくいのが特徴です。
- 強い寒気・震えが止まらない
- 手先・足先の感覚が鈍くなる
- 判断力の低下
- 眠気・倦怠感
この段階で適切に対処すれば、重症化を防ぐことができます。
中等度〜重度の症状
症状が進行すると、以下のような危険な状態になります。
- 震えが止まる(※危険サイン)
- ろれつが回らない
- 意識がもうろうとする
- 正常な判断ができなくなる
「寒いのに震えなくなったら要注意」
これは体が限界に近づいているサインです。
冬キャンプで低体温症になる主な原因

原因① 不十分な防寒対策
冬キャンプ初心者に多いのが、
- 見た目重視の服装
- 普段着+ダウン1枚だけ
- 寝袋の耐寒温度不足
といったケースです。
冬キャンプでは「暖かそう」ではなく、数値(耐寒温度・素材)で判断することが重要です。
原因② 汗冷え・結露
意外と多いのが汗冷えによる低体温症です。
- 設営や薪割りで汗をかく
- そのまま休憩・就寝
- 汗が冷えて急激に体温低下
「寒い=汗をかかない」と思われがちですが、冬キャンプではこの落とし穴が非常に多いです。
原因③ 地面からの冷気
冬キャンプでは、地面対策が不十分だと一気に体温を奪われます。
- 薄いマット1枚
- コットなしの直置き
- 雪上での対策不足
これらは低体温症のリスクを高める要因です。
冬キャンプで低体温症を防ぐ具体的な対策

対策① 重ね着(レイヤリング)を徹底する
冬キャンプの基本は**レイヤリング(重ね着)**です。
- ベースレイヤー:吸湿速乾(メリノウール・化繊)
- ミドルレイヤー:保温(フリース・ダウン)
- アウターレイヤー:防風・防水
綿素材(コットン)は避けるのが鉄則です。濡れると乾かず、体温を奪います。
対策② 濡れを防ぐ・すぐ着替える
- 汗をかいたら早めに着替える
- 予備のインナーを必ず持参
- 結露対策として換気を意識
「少し濡れたくらい大丈夫」が、低体温症につながります。
対策③ 寝具の強化
冬キャンプでは、寝ている間が最も低体温症になりやすい時間帯です。
- 冬用シュラフ(耐寒温度−10℃以下目安)
- インナーシュラフの併用
- マットはR値の高いものを使用
- 湯たんぽ・電気毛布(電源サイト)
「寝られる」ではなく「暖かく寝られる」かどうかが重要です。
対策④ 食事と水分補給
体温維持にはエネルギーが必要です。
- 温かい食事を意識する
- アルコールは控えめに
- 水分補給を怠らない
特にアルコールは一時的に体が温まったように感じますが、血管拡張により体温低下を招くため注意が必要です。
冬キャンプ初心者が特に注意すべきポイント

初心者が冬キャンプで低体温症を防ぐためには、以下を意識しましょう。
- 無理に標高の高いキャンプ場を選ばない
- 天気予報・最低気温を必ず確認
- 1泊目は設備の整ったキャンプ場を選ぶ
- 「寒かったら撤退する」判断力を持つ
冬キャンプは我慢大会ではありません。
もし低体温症が疑われたら
- すぐに風を避ける
- 濡れた衣類を脱がせる
- 保温(毛布・シュラフ・湯たんぽ)
- 温かい飲み物を少しずつ摂取
- 重症の場合は迷わず救急要請
「様子を見る」は最も危険な判断です。
まとめ|冬キャンプと低体温症は正しい知識で防げる

冬キャンプは魅力的ですが、低体温症のリスクを理解せずに行うと非常に危険です。
しかし、
- 原因を知り
- 正しい装備を選び
- 適切な対策を取る
ことで、低体温症は十分に防ぐことができます。
「安全に楽しむ」ことこそが、冬キャンプ最大の条件です。
この記事を参考に、万全の準備で冬キャンプを楽しんでください。

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